みぃまいのブログ

みぃのマインド語ります。

音楽のチカラに感謝

子どもたちの夏休みも終わり、ようやく日常を取り戻しつつある私。

夏休みの最後の方って、めっちゃバタバタしますよね。

なんか当事者である子供より親の私のほうが焦ってる感じでなんか変な気分です。

 

さて、そんなことは置いておいて

今日は、「音楽のチカラ」を実感したことについて書こうと思います。

 

前にもお話しましたが、私の母はもう長いこと病気を抱えております。

今まで何度も死の淵を彷徨ってきました。

それでも毎回奇跡の復活をみごと遂げて、周囲をいつも驚かせていました。(苦笑)

 

そんなタフな母でしたが、ここ数ヶ月で状況は一気に悪化。

もう1か月半ほど全く食べれない、動けない、ほとんど返答もできない、そして呼びかけても揺さぶっても全く反応せず眠り続けていることがほとんど。

そんな状況が続いている・・・と看護師さんから聞かされていました。

遂にお医者様からも、食事が取れないのでこの調子ですともう先は長くないでしょう・・・との宣告も。

 

コロナの関係で面会も全くできずにいたのですが、まだ耳は聞こえているようなので今の内に面会を・・・と特別に許可され、一回だけ会えることに。

 

しかしながら、面会時間はたったの15分。

 

その15分の間に、母が気づいて目を開けるかは・・・今の状況だとかなり難しいと思う。とも言われていました。

しかし例え目覚めなくても、このまま会わずにそれこそ【危篤】になってからしか会えないのは嫌でした。気づいてくれる可能性は低くても、きっと聞いてくれるはず。

 

面会できるのは中学生以上。一回に2人まで。

小学生の娘は会えません。

 

孫のことがとても大好きだった母。

二人共に会わせてあげたかったけど仕方ありません。

私と息子の二人で入室することになりました。

 

たったの15分。

 

どうしよう・・・

一秒も無駄にしたくない!

ただ側で声をかけても、時間だけがすぐに過ぎていきそう。

私も、息子も口下手なので(笑)

 

考えた私は、「目を開けなくても耳は聞こえてる」という看護師さんの言葉を信じて動画を作成することにしました。

 

病室に行けない娘の声も聞かせたい。

ちょっぴりお話が苦手で、テンパったら言葉が出てこない息子に後悔させたくない。

そして、ピアノの音を聞かせてあげたい。母は元気な時よく「弾いて聞かせてよ〜」と言ってたんです。

 

これでもし目覚めなくても、この準備した動画を見せれば(聞かせれば)自己満足ですが「きっと聞こえたはず・・・!」と面会を後悔しなくて済む・・・と思いました。

 

さて、当日・・・。

 

録画したタブレットが最後の希望だ!と意気込んで息子とふたりで入室。

 

ストップウオッチを病院から渡され、カウントダウンが始まりました。

 

眠っている母。

私達の入室には全く気づきません。

 

はじめは息子と二人で肩をゆすったり、手を擦ったりしながら声をかけてみました。

しかし、看護師さんの情報通り、びくともしません。

むしろもっと深く眠ってしまったかのような様子でした。

それでも無情にカウントダウン。

 

直接話すのは諦め、録画だけを聞かせて退出するしかなさそうだ・・・

そう思い、タブレットで子供たちのメッセージを聞かせはじめました。

 

私も息子も、じーっと母の眠る顔を覗き込みます。

 

聞いてるのかなぁ。そもそも聞こえてるのかなぁ。

不安に思い、息子と目配せしあいます。

『・・・起きないね』ふたりでコソコソ声で会話。

 

母の様子には変化なし。

 

娘のコメント、息子のコメント・・・と動画はどんどん進んでいき、遂に準備した最後の動画

私の演奏。曲は【エリーゼのために

母はこの曲が一番のお気に入りでした。

 

曲が始まります。

・・・変化なし。やっぱり起きないか。。

 

しかし、曲が中盤に差し掛かった頃、急に母の閉じた瞼の下の眼球がグリグリ激しく動き出しました。

 

私と息子は

『あっっ!目が動いてるんだね!聞こえてるのかな。夢見てるのかな・・・』

と、ほんの少しの変化に喜んでました。

 

そして、曲が終わり・・・準備していた物は出し尽くしたので(;´∀`)

ダメ元でもう一度母に呼びかけてみました。

「聞こえた?聞こえたんかなぁ?」

その声に、なんと母が小さく頷いたのです!!!

私も息子もびっくりして(笑)

「えっっ!?聞こえるの?わかるの?」を連発。

するとそれに答えて頷く母。

そして「今日はもう来たんな?早いなぁ」と前のように普通に話し始めたんです!

その後退室までの時間、母は普通みたいに話し、最後は「気をつけて帰りよな」と弱々しい動きで手まで振ってくれました。

 

結局最後まで目は開けませんでしたが、それこそ「前と何の変わりもない」口調で話ができました。ほんの5分くらいでしたが・・・。

 

話してる内容は、認知もあるのでちょっと変な所もありましたが、母は夢の中で毎日、昔と変わらない日常を送っている・・・のかな?とちょっと思いました。

 

今回、会話ができたのは『まぐれ』なのかもしれません。

単に運が良かっただけなのかもしれません。

もちろん、大好きな孫の声を聞いて、神経が呼び起こされたのも事実だと思います。

でも、好きな音楽を聞いて昔の記憶が呼び起こされ目覚めに繋がったのも、紛れもない事実だと思います。

 

私は小さい頃、ピアノの練習が嫌でした。

でも、この時ほど「ピアノを続けていて良かった」と思った事はありません。

音楽は本当に素晴らしいです。

人の心に、脳に、働きかけ、精神を癒やします。

本当にピアノをやっていてよかった。音楽が好きで良かった。

心からそう思います。

そして、ピアノを続けさせてくれた母に、心から感謝します。