「伴奏頼みたいんだけど!」
今年の春、突然昔なじみの友人から声がかかりました。
その子は声楽科卒で、今でも仕事の傍ら、精力的にライブを行っています。
普段は他県でメンバーを組んでいて、そちらで活動しているのは聞いてはいました。
私も細々とピアノは続けてはいるものの、勇気も実力も機会も状況も・・・全てが整わず・・・・。
人前で演奏なんて・・・、と、いつもその子の活動を「すごいな〜」と聞いていました。
たまに会うと「いつか一緒に演奏できたらいいねー」とかお互い夢物語のように話しているだけでしたが、今回その子が地元のパーティーに出るからその伴奏を・・・と私を思い出してくれたみたいで。
ちょうど「私もそろそろ活動的にならなきゃな。」と思っていた時だったので二つ返事でOKと言いました。
気軽に引き受けたものの、伴奏といえど、よくよく考えたらかなり久しぶりの人前での演奏。
しかも伴奏って事は、ミスは私だけの問題ではなく、主役の友人に迷惑がかかる。
色々考えてたら、どんどんプレッシャーが増してきました。
迷惑はかけられない。
久しぶりに真剣に練習したって感じです(笑)
そして、残り一ヶ月ってあたりでふと気づきました。
「ドレス要るじゃん・・・」
私はサーッと青ざめました。
今まで演奏を成功させることしか全く頭になくて、すっかりステージを踏む手順を忘れていました(^_^;)
急いで十年ほど前に着たパーティードレスを着てみましたが・・・
なんか、なんか、なんか嫌。
丈が短すぎるし、もう今の私には合わない!!
一応着れるし、今から新しいドレス探して注文とかも面倒くさいから、たった一日だし我慢するか!?
とも考えましたが、やっぱりそこは妥協できませんでした。
演奏って、衣装も大事です!よね!!
結局、通販で色々検討した結果、ここから十年くらいは着れそうな、ロング丈のネイビーのドレスを購入しました。
実際着てみると、やっぱしテンション上がりますよね!!
ドレスを着ていい気分になれるのも、演奏会の醍醐味です❤
友人とも、「何色にした?」とか話したり、演奏の出来も、もう大丈夫だね!って所に来てて、あとは本番だ!
・・・・と、盛り上がっていました。
しかし当日朝、電話が。
なんと、一番肝心な友人が、コロナに感染してしまった・・・とのこと。
残念でしたが出場は中止になってしまいました。
仕方ないです。
友人とは、また近いうちに絶対どこかで一緒にやろうな!と堅く約束をして今回は終わりました。
今回は不発に終わってしまいましたが、短い間でしたが今まで取り組んだ事、私にとっては良いリハビリになったと思います。
しばらく遠のいててボケっとしてた私に、ステージに立つ為の練習量、意気込み、美的意識。それらを思い出させてくれました。
その意識と、機会を与えてくれた友人にいっぱい感謝です。